【鉄鋼加工業と構造不況】〜経営改善のヒント 第9回


経営改善のヒント 第9回


【問題点】⇒【社長の決断】⇒【実行】⇒【その結果】の流れを追いながら、不況下で経営改善に成功した事例を紹介していきます。

不況下の経営のヒントになれば幸いです。
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【問題点】

鉄鋼加工業のA社は、一時は年商30〜40億円を誇っていました。

しかし、近年の構造不況の影響も手伝い売上高が減少してきました。


また、資材を抱えた加工スタイルのため、受注金額自体は高いものの粗利の確保が不十分となっていました。

結果、ここ数年は赤字続きで金融機関からの借入れも膨らみ、危機的状況を迎えていました。

特に問題だったのは、受注金額が高くなる分、どうしても値引きの要請が後を絶たず、自社の取り分である加工賃の値引きをせざるを得ないことでした。


【社長の決断】

前社長は、受注を増やそうと奔走しましたが、赤字脱却には至りませんでした。そのため社長の座を降りることを決心。

後事を息子の新社長に託しました。

新社長は、これまでの売上を伸ばす戦略から、粗利の確保に方針を切り替えるとともに、外注費の削減という目標をかかげました。


【実行】

まず、本来の加工屋としての技術を活かし、材料を持たずに加工賃だけをもらう戦略に転換しました。

予想通り、売上は大幅に減少しましたが、値引きの要請がなくなったので、粗利が確保できるようになり、資金面で少し余裕が持てるようになりました。

今では加工と材料持ちの構成比率を5分5分までもってきました。

さらに、これまでは自社の生産能力を超えた仕事でも売上が欲しいために無理な納期でも受注し、それを外注に回して高い外注費を支払うといったこともしていました。

しかし、受注の段階で、完成したものから順次納入することと、最終納期を少しずらすことを発注先に了承してもらい、自社で加工できるようにしました。

これにより外注費の大幅な削減ができました。

また、副次効果として、これまで再三あった催促や納期に関するクレームなどの電話が少なくなり、事務も本来の仕事ができるようになりました。


///社内風土を改善///

社長就任前、新社長は身分を明かさず3ヶ月ほど、毎日工場の掃除をして回りました。

掃除をしながら従業員の働きぶりや工場の様子を観察していたのでした。

工場内は雑然としていて足下にネジが落ちていても気づかないほどでした。そして従業員は、昼のうちはのんびりと仕事をし、残業代稼ぎをしているようなケースも見受けられました。

そこで、安全管理と仕事の効率化、機械のトラブル防止のために、作業行動を見直して、残業の禁止、工場内の喫煙禁止と整理整頓を徹底させました。

たとえば、足下にネジが落ちていたら、それは異常な状態なのだと感じられる組織風土に変えていったのでした。






タグ:経営改善
posted by power-B at 18:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 経営
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